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オオクワガタはどこまで大きく育てられるのか？

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■□□□□～オオクワガタはどこまで大きく育てられるのか？～□□□□■

2010.12.8　発行　　　　　　第９６号
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メルマガキャンペーンへのご応募ありがとうございました。

早くもプレゼントＥ－ＢＯＯＫをお読み下さった方々からのご感想を頂いております。

個別にご返信させて頂いておりますが、ご質問等を優先して返信しております
ので、御礼メールが遅れております。

ご容赦下さい＾＾。

ちなみに、お読み頂いた感想を送らなければならないと言うルールは
ありませんので、特にお気遣い頂かなくても結構ですよ（笑）

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　■オオクワガタはどこまで大きく育てられるのか？
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以前のメルマガで「一代ビッグ。１００ミリアップのオオクワガタ」について
書きました。

要するに、国産オオクワガタはどこまで大きく育てられるのか？についてです。

ご存知のように累代飼育下（人工飼育下）では８０ミリを超える個体が作出
されています。

もちろんかなりのリスクが伴いますので、簡単に作出できるものではなく、
その個体以外は全滅だった・・・ってことも良く聞く話です。

コンスタントに作出できる大きさでは無いですので、基本的に国産オオクワガタ
は、やはり７０ミリ台が限界なのかな？・・・とも思います。

野外天然個体でも最大７９ミリ。公式には７７ミリです。

ただ、飼育下でもコンスタントに・・・となると７５ミリが限界くらいでは
ないでしょうか。

野外天然個体でも７５ミリ程度なら年間いろんな方々が多くはありませんが
採集しています。

しかしながら１ミリでもそれ以上となると突然激減します！

飼育下でも７６ミリ以上の個体となると作出難易度は急上昇！

野外天然個体に至っては、７６ミリ以上となればまさにニュースの世界です＾＾。

と言う理由からなのか、一般的には（生物学者や図鑑等でも）最大で７５ミリ
と言うのが定説になっています。

で。

そうとは言うものの、「一代限りのＭＡＸはいかほどなのか？」

「突然変異でも良いので１００ミリとかは作出できないものなのか？」

この夢の大きさについて数年前からお世話になっている農学博士と研究室で
トライして頂いたのが、以前メルマガで書いた「オゾン」による実験でした。

結果的には、国産オオクワガタの幼虫は肥大化します。

が。やはり蛹化しません。

金魚等、変態しない生物は大きく育ちます。（寿命はその分短くなります）

オオクワガタ等昆虫類は成虫になるまでに変態しますので、やはりこの方法
でも１００ミリアップは無理のようです。

しかしながら、オオクワの場合、比較実験で使用した「交雑種」の方は蛹化
までは行きました。

要するにオゾンによる飼育法で変態したのです！

これは博士もビックリしておられました。

残念ながら二度目の変態（羽化）までは無理でしたが、推定で９０ミリ近くの
個体です。

博士いわく、「交雑自体が突然変異なので変態したのではないか？」と言われて
いました。

詳しくは体内タンパク質等の成分解析で一応の既成理論に当てはまるのですが、
難しくマニアックなのので書きません。（笑）

が。

交雑と言う突然変異を人工的に起こす事によって、繁殖力はほとんどありませんが、
一代限りのビッグサイズを作出することは可能かもしれません。

純国産オオクワガタの９０ミリは不可能ですが、純国産オオクワガタの血が
混ざった交雑種なら上手く行けば９０ミリが狙えるかもですね＾＾。

実験は一区切り付いたと言うか終りましたが、またあらたな方法や仮説が立て
られたらお願いしてやってもらおうと思っています。

今回の私的な収穫は・・・。

「純国産オオクワガタのＭＡＸは８０ミリ程度と言う事。」

「交雑種は通常飼育でも体内成分の違いで大きく育ちやすいと言う事。」

「オゾン飼育は変態を伴う生物には適していない事。」

以上の事から今度は違う方法と仮説を立て、もう一度「国産オオクワガタの
一代ビッグ」を狙ってみましょうかね（笑）

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　■編集後記
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天然物生体販売の方は、この時期冬眠前と言う事と、今回の天然個体は
灯火採集での捕獲と言うことで、羽化時期が特定できず、「ひょっとしたら
来春の産卵ペアリング前に★になっちゃうかも・・・」というリスクからか
ご応募は予想通り少なかったです＾＾。

結局、数日間で２名様のみのご応募でした＾＾。

しかもこの２名の方は、「灯火採集での捕獲個体はメルマガ企画で販売されない
のでしょうか？」とお問い合わせを頂いた方でした（笑）

この方々からのメールがきっかけでメルマガ企画を行いましたので、お二人に
販売させて頂くことが出来て、結果的には良かったと思っております。

ので、お二人には感謝の意味も込めて私の手元にある今回の採集個体の中でも
大きい方からお譲りしました。

オス７４～７５ミリとメス４５ミリの天然個体です。

正直、本心は７０ミリを大きく超えるようなオスは採集屋でも滅多に捕獲できる
ような個体ではありませんので、私がブリードに使用したかった個体です。

今回の灯火採集でもこの２個体の次は７０ミリが３個体とあとは７０ミリ以下が
１０個体ほどでした。（メスはそこそこ捕れたのですが、オスは約１ヶ月間で
これだけでした）

で。

採集屋の特権として大きい方から５ペアを手元に残して置きましたので、今回は
７０ミリの３ペアを販売させて頂こうと思っておりました。

しかしながら、応募がお二人。しかもメルマガ企画のきっかけメールを頂いた方
ですので、大きい方をお譲りしました。

結果的には超破格での販売となりましたが、いろんなリスクを承知でいち早く
ご応募頂いたのですから今回は大盤振る舞いです（笑）

それに、もし万一。ペアリング～産卵までに★になったとしても、天然個体の
７５ミリですから標本とした場合でも販売価格よりも価値が出ます。

ただ、今回は特別と言うか偶然の出来事ですので、今後のメルマガ企画でも
こんなことがあるとは思わないで下さい（笑）

さすがに、７５ミリの天然ペアを５万円でお譲りすることはチョット。。。＾＾。

ちなみに・・・。

本年、阿古谷地区での樹液採集個体（６８ミリと４２ミリのペア）が一般オークション
（楽天オークション）に出品され話題となりましたね＾＾。

凄い人数の入札で注目されました。

通常天然個体（ワイルド）なんて一般には流通しませんから＾＾。

５０万を超えた時点からあるショップと個人の方の一騎打ちとなり、結局７０万円ほどで
個人の方が落札されました。

野瀬産特有の図鑑に載っているような美型個体でしたので末端価格としては相場通り。

天然６８ミリでこの注目度ですから。

ほんと、採集屋でも７０ミリを超える個体なんて滅多に捕れません（爆）。

これから春までは雪の積もっていない時に材割採集に励みますが、捕れるとは
限りませんし、捕れても小さいかも・・・です（笑）

今年はナラの木の立ち枯れが相次ぎ、オオクワの産卵には絶好の環境が多く
生まれるのでは・・・と、材割が楽しみだったのですが、下見をしてみると
産卵木になるほどにはまだ朽ちておらず、来年以降のようですね。

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